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【発端】
昔、シーバスを釣っていて思ったんです。どう考えてもルアーの動きが変わった瞬間に捕食スイッチが入る事がある。慣れればトゥイッチ1 発で食わせられ、「釣ったった感」満載なのですが、当時から思っていたのは・・・「なんで勝手に動きが崩れるルアーがないのかな?」「そうしたらもっと面白い釣果が狙って出そうなのに」と。潮の境目で魚が釣れやすいのは、もちろんそこに魚が構えているからですが、水流が変わり、そこにルアーを通せばルアー自体が食わせの間を作っているのも1つの要因。だからこそ欲しいのが“ 不安定アクション”という要素。
その不安定アクションを形にしたのが13SWAY(ビースウェイ)の前方アイなのです。
【バイブレーションの穴】
バイブレーションというルアー、ざっくり言うと「ボデイ形状」「重心」「ラインアイの位置」で動きが決まります。ラインアイが前にあるほど動き(バイブレーション)は細かくなり、泳ぎ出しが悪くなっていきます。ラインアイが更に前にいくとバイブレーションしなくなり、若干S字系になり、最終的には泳がなくなります。
それとは逆にラインアイが後ろに行けば行くほど、水の流れが明確に左右に分かれ、ルアーの動きは大きくなります。そして最終的にはバランスが崩れてルアーが後ろ向きに泳いでしまいます。
【前方ラインアイ】
13SWAY(ビースウェイ)の前方ラインアイ装着が目指したのはS字スイミングとバイブレーションの狭間のアクション。高速巻きで少しバイブレーションする程度で、基本的にバイブレーションしない位置です。では、泳がないかというと、そうではなく上記で書いたS 字系の動きです。ただ、通常のS字系とは全く違った動きをします。13SWAY のフォルムはかなりスリムに抑えていますが、実は体高が高くなると安定したS 字アクションになってしまうのです。「低体高」+「S字とバイブとの中間アクション」ゆえにスウェイ(揺れる)するんです。右にスウェイしたと思ったら不規則に左にスウェイ。潮目に当たってスウェイ。強波動のバイブレーションと違い、バイブしないので、とても軽い巻き心地なのです。
13SWAY のアピールしすぎないアクションが強波動系にスレた魚を釣りやすいということ。故に、激しい動きを嫌うメバルをタダ巻きで狙い易かったり、抵抗が少ないので早巻きしやすく、青物系にもとても強いのです。【前方アイ】というわけで・・・多種のバイブレーションルアーとはかなり違った使い方ができるようになっています。
【中間アイ】
この位置はいわゆる王道バイブレーションセッティング。暴れ過ぎない小刻みな動きで多魚種をターゲットにします。軽い巻きジャクリでは、逃げるベイトそのものイミテート。前方アイはバランスが不安定セッティングなので、風が強かったり潮が速い時は使いにくくなります。(一方向に流されてしまうため、不安定な動きが出にくくなる)そんな時に活躍するのが安定した動きの中間アイです。実釣でも前方アイと中間アイに装着する頻度がかなり高かったのですが、他社シーバス専用バイブレーションルアーよりフォルムが小さいので(50mm)他魚種も食わせやすく、オールマイティに使えるセッティングになっています。
【後方アイ】
この位置への装着では「ゆっくり巻ける」のです。言い換えるなら「ゆっくりしか巻けない」のです。激スローで巻かないと真っ直ぐ泳いでくれません。商品企画としては、他メーカーならまず却下されるバランス設定だと思います。何しろ、普通に巻くとカナリ重いし、横になって泳いでしまいます。ボトムのマゴチやチヌ狙いではスローに。そしてしっかりと泳ぐ事。そのため「かなり」強引なセッティングになっています。
【実釣テスト】
メタルマルを横で2人に投げてもらっての実釣テストでは、約3倍のペースで13SWAY にヒットし、いい意味で期待を裏切る圧倒的釣果を出してくれた13SWAY(ビースウェイ)。
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